サイレント・ウィッチ

B's LOG COMICで何ヶ月か前に連載始まったやつ。最年少で国のトップ魔術師に選ばれたモニカ。無詠唱で発動出来るのはただ一人だが実は極度の上がり症で人前で話さずに済むように頑張った結果、無詠唱出来るようになったという残念っぷり。国王の命で貴族たちが通う学園に潜入し密かに第二王子の護衛に就くことに。王子が会長の生徒会の一員に選ばれ最初は学園ものというテイストが強い。
王子は刺客に狙われているはずなのに序盤はろくにピンチにならずに焦ったさもあった。せっかく出てきた敵も退けてもまた出てきて、ずっとロケット団のムサシとコジローばっかと戦うのか、四天王とか出てこないのかとバトル方面では若干不満。
ただ、主人公はじめ生徒会メンバーたちにも色々な過去があり、それがうまいこと絡みながら終盤へ向かう展開は良かった。モニカの正体を知る者、知らずに別の手の者だと思いながら協力を乞う者、友達、関係性が複雑でありながら無駄なキャラがほぼいない。任務とは関係しないモニカの思惑もあり、それを元々任務を持ちかけた同僚の魔術師にも伏せなければいけないのを魔術以外はポンコツなモニカが隠し通せるのかという点や、使い魔なんてこういうもんなんだろという思い込みで読者にスルーさせていたであろうネロの正体とか練られている箇所が多くて楽しめた。まあその後の展開や設定を匂わせた時点で先が読めてしまうことばかりでもう少し上手いこと隠してくれたらカタルシスも倍増だったんだけど。
全230話くらいでまとまっていることもあり、一気に読了。半年くらいほぼ毎日更新していたらしい。書き溜めていたんだろうけど凄いなあ。完結まで読めたという満足感も大きい。
書籍も2巻まで出ているのを買ってきた。初版じゃなくて重版にペーパーつけるのはどうかと思うけど。1巻と2巻で書店も違うし。SS狙いでコンプしようとすると大変なことになりそう。外伝でその後のストーリーや前日譚的なものもあるようなので少しずつ読むつもり。