解雇された暗黒兵士(30代)のスローなセカンドライフ

ヤンマガサードでコミカライズ始まったやつ。新人らしいけど画力は高め。
おっさん追放系なのは確かなんだけど、スローライフでは全くない。タイトル詐欺。
魔力が無くて最下級兵士だったが実は人間で、冒険者登録すると使えるようになるオーラは歴代最高のチート級スペック…というのは掴みとしては面白いけど、出てくるのが勇者や魔王軍の最高幹部の四天王などお偉方ばかりでスロー要素無し。そんなツワモノ相手でもただの村娘だった嫁は一歩も引かずお盆で殴りつける描写は滑り気味。
違和感を感じてしまうのは自分でさえ最弱と思い込んでいた主人公が今や全く恥ずかしがることもなく強者然としているところ。だいぶ偉そう。上から目線で突っ込む感じが嫌。
書籍化した一巻分辺りまでは誤字もあったかなかったかというくらいだったのに、その後は急に増えた。過去ベスト3に入るかどうかというくらい多い。誤字報告も受けず修正もしていないので、書籍化の際に編集に直してもらえばいいやとでも思っているのだろうか。そこまで手厚く手を加えてくれるものでもなさそうだけど、レーベルや個人で当たり外れあるだろうし要らぬお世話か。ただ、誤字が目立つと同時に書き方の癖も目につくようになってきて、!?の多用が酷い。90年代の少年マガジンかというくらい。技名連呼してよく分からん効果音と叫び声、みたいな数年前の割と馬鹿にされるラノベの文体。複数人いる会話だと途中は誰が話しているのか分かりにくいところもあり、文章力は高くはないんだなと感じる。必殺技もただ工夫とだけで中身のない解説で描写力に欠ける。
ストーリーは魔王様強すぎてどうしたいのかよく分からない。全て魔王の児戯に過ぎないのかなとさえ思う。勇者が代々一人しか選ばれないのはバックアップするセンターギルドという組織の資金力からという理由で納得しかけたけど、国をも凌駕する発言力があるのにそれもどうかと思うし、パーティが四人までという制限には明確な理由もなく、根底には魔王の思惑があるのかなと。スケールの大きい話しで村と家族を守るだけの主人公に落とし込むのは難しい気がする。主人公も魔王様には誰も勝てないと思っているし。
謎の敵として出てきたインフェルノも、「インフェルノ…地獄だ」みたいな英語つけときゃかっこいいかなみたいなのも転生や転移モノじゃないんだから和訳と併記するのはおかしい。
167/186で一旦離脱。