劣等紋の超越ヒーラー  〜「お前の回復魔法が必要なんだ」と頼んできてももう遅い〜

なんか読むものなくてランキングから探してみた。最近「今更遅い」作品ばかりが人気だという話しだったので、トレンドを押さえておきたかった。
どれも基本線は同じだと思うけど、パーティ追放されたが実は有能なのを知られて戻ってきてくれと懇願されるが今更おせーよというだけの追放系から一歩先までテンプレ化された模様。どこかにオリジナルがいると思うんだけど、なんでパクリにならないのか不思議。
今まで読んできたのと少し違うところは、主人公が自分が有能なことに自覚的な点。自分がフォローしてSランクとして活動出来ていたのに本当に追放していいのか?と上からいくところは少し新鮮だった。だけど、それもそこまで。劣等紋とかいう設定は違うけど失格紋と見間違うような名称は成長の上限が決まっているという馬鹿にされるだけの理由があったのに、ある日クラスアップし成長限界が解除され万能かつチート級の力をつけた。限定解除されただけなのにわずか半年でSSランク級の依頼もソロでこなせるような力をつける理由が分からない。回復術師だからヒールが使える、解析、探知、身体強化、全部ヒール。これ、回復術士のやり直しじゃん。いや、それもオリジナルじゃないかもしれないけど。
ヒロインも最初は同衾しても気にするそぶりさえ見せず主人公が一方的に意識してしまうような展開だったのに、翌日だか翌々日だかには関係が逆転していつもの鈍感主人公に。
おまけに前世(現代日本)の記憶でも持っているんじゃないかと匂わせるような描写もあり、全部盛りの様相。
村という設定なのにSランクのパーティも普通にいるようだし、ギルドの設備も立派っぽい。村の概念が作者と乖離しているのかな。「レイド」も言葉の使い方おかしくないかな。レイドボスとかレイド級なら分かるんだけど。
作者は学生らしいけど、書籍化も果たしているプロのようなので期待していたのにガッカリ。執筆スピードだけは早い。43まで読んだ。