シン・ゴジラ

なんか評判高そうだったので観てきた。幼少期に何本かモスラメカゴジラ辺りを適当に観たような児童誌で怪獣を覚えただけのような、ハリウッド版のGODZILLA松田聖子しか覚えていない。最近もハリウッドで作ってたような気もするけど観ていない。エヴァもキャラや名セリフ的なのは基礎知識程度には押さえているがアニメはスルーしてきて観ていないからガイナックスだかスタジオカラーだかにも庵野秀明にも思い入れはない。樋口監督の進撃の巨人は先週WOWOWで観て後編の展開に唖然とした(これは監督のせいだけとも言えないだろうが)
それくらい思いいれがない状態で観たけど、とても面白かった。特撮なのかCGなのかよく知らないが日本でこのレベルの映像が作れるのかと感嘆した。最初の上陸場面はちょっと特撮くさく観えたが、後はただ驚くばかり。事件は会議室で起きているのだばりに政府での会議会議会議で市民の描写は少なめ。対策室に詰めているメンバーにも家族がいるだろうが、気にかける様子はほぼ皆無。まああれもこれも入れたら収拾がつかないだろうし、そういうのは過去の作品でやっているのもあるだろうからバッサリと切り捨てるのもありだろう。
ネットでゴジラである必要があるのかという投げかけも見られたが、ゴジラだからこそ製作費がとれて豪華俳優陣が集まり、あのクオリティになったはずだ。鉄血のオルフェンズも、言ってしまえばガンダムである必要はない。しかし、ガンダムの新作として企画されることで一定の視聴者層が見込めるので映像のクオリティも上がり、モビルスーツなどの呼称もそのまま使えるため過去のガンダムとの差別化を気にしなくて良いのが大きいと思う。
怪獣モノでは宇宙から飛来だの海底爆発がどうのと誕生の由来は色々あるが、ゴジラであれば放射線による突然変異という設定があるので一応の説明がつく。おまけに震災以降、放射能に対する危機感、前提知識が高まったため、ゴジラの脅威への説得力が増した。
Macの専門誌で冒頭のアクアラインで逃げる市民にiPhoneを持たせて、6や6sで撮影した映像を実際に使ったり、品川に上陸したゴジラを撮影する市民には予めゴジラの出現場所をARマーカーで設定することで同じ方向へスマホを向ける工夫をしたというインタビューを読み技術の進歩は凄いなと感心。ただ、それこそアクアラインから逃げる市民のセリフが棒読みに近いものが多く、声だけなのだからもう少しどうにかならなかったのかな。
何か新発見がある度にノートパソコンの前に集まり画面を見ながら話すシーンがあったが、ゴジラの進行ルートと放射線の上昇マップが一致するところは誰が見ても理解出来るが、遺伝子の解析結果なんて生物学者たちがあんな小さな画面を一瞥しただけで分からないのでは?

一番凄いなと思ったのが石原さとみの英語。アメリカ人という設定を見せるために掴みだけ話すのではなく、その後も字幕読むのが面倒だからお約束ってことで日本語のみに切り替えてもいいよと思うのに無駄に多いくらい英語。ただし、英語を話すのを観る度にAEONのCMが頭にちらつき、AEON仕込みの語学力凄い、発音指導はAEONがしてるのだろうか、話題になれば生徒増えるのかなど関係ないことばかり考えてしまった。
3Dなんてアバターと何本か観た程度でここ数年、劇場ではアニメ映画ばかり観ていたけど、機会があれば4DXとやらでも観てみたいと思う。半分以上会議室だからあれを4Dで見てもどうしようもないような気もするが、後でBlu-ray買おうが2Dでしか観られないからなあ