世界の闇と戦う秘密結社が無いから作った(半ギレ)

初?の非異世界モノかな?コミカライズもしていない。キッカケはそろそろ活動再開していないかなと本棚を見ては定期的に調べてみる真田ジューイチのツイッターで褒められていたため。
突然念力の超能力に目覚めた主人公が、この先巻き込まれる展開に期待しつつ特訓を重ねた結果、めちゃくちゃ強くなったが特に何も起きなかったため、何も知らない厨二心溢れる子供や大人を騙してマッチポンプで自ら世界の危機を演出し彼らを闘わせて楽しませてやろうと思い至るギャグコメ的ストーリー。
協力者となったヒロインに表の顔はバーのマスターなんてかっこいいんじゃないかと言われその気になったら食品衛生責任者やら許可申請やらが必要で〜と細かなディテールにこだわりを見せるのが最近の主流なのかな?こないだの「異世界転生、地雷付き。」もそういうとこあるし。
主人公がシナリオ通りに進行しようとしつつも読者の意表もつく展開も仕込まれていたりとなかなかよく出来ている。主人公が念力で遠くを監視したり、念力によって一人だけ他人に能力を与えることも奪うことも出来るというチートスペックで他人に能力開発の指導を行うことまで担当しているので未知の能力者とのバトルということも起きにくく、また全力で戦うようなことが起きれば地球崩壊なんて簡単なレベルのためそういう展開が封じられてしまっているのが少し残念。未来人設定のイベントを企画して未来から娘がやってきたという設定でストーリーを練ったら本当に未来から娘がやってきた、というのは意表を突いたけど、裏を返せばこの先本当に強大な敵が現れたりすることもないのだなと思うと少し飽きてきた。孫まで出てきたら未来確定で楽しみが減る。この先もマッチポンプでギャグコメなんだな、知っていたけど。不穏な動きを見せるババァが裏切るのかどうかハラハラしながら読んだ興奮はもう無くなった。
協力者でヒロインで今は妻の栞もスペック盛り過ぎな反面、本名で表向きの活動し過ぎじゃないかと思ったり。警察やら司法やらマスコミの上層部に食い込んでいるような設定だけどそこから身許なんて簡単に割れそうでディテールが凝っているのか甘いのか。